2025/08/25
日記
令和8年4月1日より「宿泊税」が北海道で導入となることが決定し、同じタイミングで札幌市でも宿泊税導入となります。そのため、道内の宿泊関連事業者は事前に準備をすすめておく必要があります。
こちらの記事では札幌市内の宿泊事業者の方が、宿泊税導入に向けて事前に行っておくべきことと実際に宿泊税の開始後にどのような手続きが必要かをお伝え致します。
■なぜ宿泊税を導入するの?
札幌市は宿泊税の目的を「国内外の旅行者に選ばれる持続可能な観光都市として発展することを目的として、都市の魅力を高め、及び観光の振興を図る施策に要する費用に充てるため」としております。
確かに、観光業は近年のコロナ禍で大打撃を受け、今後も観光を取り巻く状況に応じて様々な影響を受けることが予想されます。北海道の豊かな観光資源をよりブラッシュアップして来訪者の満足度を高めながら、持続可能な観光地経営を地域全体で取り組むことは必須です。そのための費用ということでしょう。
■宿泊税、誰がいくら払うの?
宿泊税の納税義務者は「宿泊者」です。
ただし、宿泊税は特別徴収といって、個人などの宿泊者から札幌市が直接徴収するのではなく、宿泊施設の経営者が宿泊料金と併せて徴収し、札幌市へ納税します。
対象となる宿泊施設は、旅館・ホテル・簡易宿所、民泊です。
ただし、修学旅行などの一定の要件を満たす宿泊は対象外となります。
札幌市内の宿泊税は一人一泊の料金に応じて以下の通りです。
北海道と札幌市、それぞれの宿泊税をまとめて徴収し、札幌市へ申告、納税する流れとなります。
■宿泊税が始まるまでに、どのような準備が必要?
① 「宿泊税経営申告書」を作成し提出しましょう
まず、令和8年3月31日までに「経営申告書」を作成し札幌市への提出が必要です。
この経営申告書は今年の10月頃に各宿泊事業者宛に札幌市から郵送される予定のようです。
提出時には、旅館業営業許可書、もしくは住宅宿泊事業に係る届出番号記載書面のコピーを合わせて提出します。
② システム整備費補助金の利用を検討しましょう
宿泊税導入に伴って、現在使用しているレジシステムの改修や新たにPCやソフトウェアの購入等が発生する可能性があります。
その場合、札幌市と北海道からそれぞれ負担額の50%かつ上限50万円の補助金を受けることができます。
この補助金の交付申請受付がすでに開始しており、令和7年12月26日が申請期限となっております。
現在のレジシステムで、宿泊税の徴収及び申告・納税に係る事務手続きが行えるかどうか早めに検討し、不足があれば補助金を活用して事前の準備を行いましょう。
③ 宿泊税の導入についてお客様へ周知しましょう
宿泊税は、宿泊料金と併せて徴収することになりますので、お客様にとっては負担が増えるため実質的な宿泊料の値上げと捉えられる可能性があります。
自社HPでの周知はもちろん、定期的に利用いただいている取引先がある場合には事前に案内を送るなどして、宿泊税開始の背景も含めて今後の料金体系についてご理解を頂けるようにしておくことが大切です。
■いざ宿泊税が開始したら、どのように申告・納税するの?
*原則は毎月、翌月に申告・納税
宿泊事業者は各月の初日から末日までの宿泊税について、翌月末日までに「宿泊税納入申告書」と「宿泊税月計表」を札幌市に提出し、合わせて納入書に徴収した宿泊税を支払います。
尚、eLTAXより電子申告した場合には、電子納税も可能です。
*特例を受けて3か月に1度の手続きに
毎月の申告書作成や納税といった手続きの負担を軽減するため、所定の要件を満たす場合には、申告を3か月に1度にする特例を受けることも可能です。
特例を受けられるのは申請書提出前の12か月間の宿泊税(札幌市分のみ)が240万円以下である事業者です。
尚、令和8年においては申請書提出前3か月間の宿泊税(札幌市分)が60万円以下であれば特例を受けられることになります。
令和8年4月から6月までは毎月申告になるのですが、要件に該当すれば最短で令和8年7月以降は特例を受けて3ヶ月に1度の申告とすることができます。
ただし、特例の申請から承認まで2週間程度かかる予定のようです。
申請後、月をまたいでからの承認となった場合でも、申請書を提出した月は特例適用外となり翌月中に申告する必要がありますのでご注意ください。
■まとめ
札幌市での宿泊税導入は、地域観光の発展と持続可能なまちづくりに向けた重要な一歩です。
宿泊事業者の皆様にとっては、制度開始に向けた事前準備や、実際の運用後の対応が求められます。
お客様への影響を最小限に抑えながらスムーズな対応ができるよう事前の準備をしておきましょう。
参考
福田